仕事が面白くない人へ:「やらされる」仕事を卒業し、自分から「やる」仕事へ

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◇この記事を読むのにおすすめのタイミング
 仕事が面白くないと感じる時

◇仕事が面白くない人へのメッセージ:
「やらされる」仕事を卒業し、自分から「やる」仕事へ

報連相は社会人の基本、と言われます。
組織で仕事をする上では、報連相を大切にし、何事も上司や同僚など他の人に相談して意思決定すること自体は良いことだと私は思います。

しかし、根本的な考え方まで委ねてしまい、指示を受けてばかり。
疑問に思い、少し自分なりのアレンジをすると「なぜ指示通りにしないの?」と叱られる。
あー、仕事が面白くないな、と感じて、帰り道にため息をつく・・・

私にも、何度も経験があります。
でも、その時の自分は、指示待ちの習慣にどっぷりつかっていました。
よくよく振り返ると、自分の意見や考えが無かったのです。

そんな風に、仕事が面白くないけど、自分は一体どうしたいのか?と困惑するとき。
そんな時、私がおすすめしたいのは「仕事論」という本です。

かの大泉洋さんを世に出した北海道テレビ「水曜どうでしょう」の名物ディレクター、藤村忠寿さんと嬉野雅道さんのお二人が「働き方」を語る一冊です。
中でも、響いたのは「仕事をするのは「自分」」という章の「マーケティングなんかいらない」というお話。

藤村さんは、「『より良いものを作るためには他人の意見を聞くのが大事』ってみんな普通に思っているけれど、そこにはいちばん大事な判断を他人に任せて、自分は何も考えなくなってしまうという危険性がある」と説きます。

組織で仕事をする上では、報連相を大切にし、何事も上司や同僚など他の人に相談して意思決定すること自体は良いことだと私は思いますが、相談の中身が大事なんだと藤村さんは言っているのだと思います。

「キミはどうしたいんだ?」
「自分の意見は無いの?」

相談相手にこの逆質問を受けないようにするには、まずは自分の考えを持つことが大切だな、とあらためて思います。
小さな頃から聞き分けの良い人ほど、自分の考えを持つ習慣が無い傾向にあります。

前述のとおり、私自身がそうでしたので、就職活動の時や社会人になって「お前さんはどうしたいんだ」と問われ、自分の考えの無さを痛感して、途方に暮れた苦い記憶があります。
社会人になっても、その考え方のクセから、長い間抜け出せませんでした。

藤村さんと嬉野さんは、コンテンツ制作などの仕事において、マーケティングには否定的な見方を示しています。正反対の気質を持つ2人が「面白い」と思ったことは、たいていみんな面白いと思うはずだ、という前提で、2人で意見が合えばベストだという考え方です。
嬉野さんは、マーケティングの目的を「その仕事の中身に興味がない人たちを説得するため」と定義しています。

モノ作りの現場周辺の「中身に興味が無い人たち」が一番好きなのは「数字」であり、一番弱いのも数字である、ゆえに説得するには数字が用いられるのだ、と。
藤村さんと嬉野さんは「数字」ではなく「中身」に興味があるので、自分たちがやりたい仕事には、マーケティングもリサーチもいらないと言います。

逆に言えば、中身にそれだけの熱い思いが無いと、面白いコンテンツはおろか、説得すら出来ないのではないかということだと思うのです。
ディレクターお二人の考えは、番組制作のようなクリエイティブな仕事じゃない業界の人にはあまり関係ないかな、と考える方もいると思いますが、会社という組織で仕事をする上で、割り当てられた仕事にモチベーションが上がらないことは、往々にしてあります。

そんな時、どのように自分の仕事として取り組み、面白さや付加価値を生み出すのか。

特に気分が乗らない仕事、嫌いな仕事についても、取り組まなければならない時に、どのように面白さや付加価値を見出すかは、なかなか難しい問題です。

そこで、私がいつも自分の考えを明らかにするときに行っているワークを1つご紹介します。
面白さや付加価値を見出すために、「なぜ気が乗らないのか」「なぜ嫌いなのか」を実際に紙とペンで自分の思いを自由に書き出してみると、自分の本音が見えます。
その出てきた本音を手掛かりに、「自分の本音の言語化」をすることで「お前さんはどうしたいんだ」といつ言われても、「私はこう考えています」と即答できるようになります。
その準備、紙に書きだして自分の考えを明確にしておくことが、思いがけない仕事の展望のカギになるかもしれません。

そして、地方ローカル局でDVDを何百万枚も売り上げる「水曜どうでしょう」という、とんでもないコンテンツを生み出したお二人の言葉には、「仕事をどう面白くするか」という問題を解決するヒントがあるように思います。

「仕事論」を読んだ後、また「水曜どうでしょう」を見ると、新たな発見があるかもしれません。
水曜どうでしょうファンの方にも、そうでない方にも。

仕事が面白くないな、という悩みを持つ方におすすめの一冊です。
どうか、あなたの悩みが軽くなれば幸いです。

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